ちょっと怖いおはなし
2025.07.09
「トラッキング現象」、火災保険は効くの?
先日電気点検で「トラッキング現象」に注意を促されました。
https://makikoumuten.com/blog/2025/07/3542/
これは、コンセントのホコリが原因で発火する現象。もしこれで火事が起きたら、火災保険は使えるのでしょうか?
基本は補償対象!でも「重大な過失」には要注意
結論から言うと、多くの火災保険ではトラッキング現象による火災は補償対象です。
しかし、もし火災が**「重大な過失」と判断された場合、話は変わってきます。 「重大な過失」とは、「ちょっと注意すれば防げたはずなのに、それを怠った著しい不注意」**のこと。これがあると、保険金が支払われない可能性があります。
<「重大な過失」と判断されるかも…?なケース>
- コンセントから煙や焦げ臭い匂いがしていたのに放置した
- プラグが明らかに焦げ付いていたのに使い続けた
- 極端にホコリが堆積し、危険な状態を認識できたはずなのに無視した
通常、見えにくい場所のホコリによるトラッキング現象は、すぐに「重大な過失」とは判断されにくい傾向にあります。しかし、明らかな異常を放置していた場合は、その限りではありません。
隣家への延焼は?
もしあなたの家から火が出て隣家へ延焼した場合、日本の「失火責任法」では、「重過失」がない限り賠償責任は負いません。しかし、**トラッキング火災が「重大な過失」と判断されれば、隣家への賠償責任が発生する可能性もあります。**この場合、ご自身の火災保険からは自宅の補償も受けられず、さらに賠償まで負うことに…。
まとめ:予防と確認がカギ!
トラッキング現象は、日常生活に潜む火災リスクです。
- 定期的にコンセント周りを掃除する
- 異常(焦げ付き、異臭など)があればすぐ専門家に相談する
これが何よりも大切です。そして、ご自身の火災保険がどのような内容か、改めて確認しておくこともお忘れなく。
安心・安全な暮らしのために、電気の管理には十分注意しましょう!
(t)